2014年1月28日 思い出を売る男 バックステージツアー

さて、こちらでは、「思い出を売る男」のバックステージツアーのレポです。
本編のレポはこちらです。
こちらも、ネタバレが多く含まれますので、ご覧になっていない方は影響があるかもしれないので、ご注意下さい。

進行は、舞台監督のカガワさん。
劇団の技術部というところに属しているそうです。
斜体は、私の補足、感想、等です。(追記:スマホからは斜体が見えないようなので色を変えます)
また、言葉尻等は、さすがに再現することができないので、ご了承下さい。
なお、大変長いですので、お時間あるときにゆっくりご覧いただければと思います。

□この作品について□
2003年に自由劇場がオープン。
そのこけら落とし連続上演の作品の一つです。
実際は、04年に上演したようですね
自由劇場では今回で5回目の上演で、そろそろ上演100回目を迎えます。

□仕込みについて□
今回は仕込みが3日、舞台稽古が3日でしたが、10年前は、仕込み7日、舞台稽古3日でした。
自由劇場での公演の前は1992年、シアターサンモールでの公演でしたが、自由劇場でとなると、どういう問題が発生するかわからないため、時間を多めにとっていました。

□舞台セットについて□
この舞台では、前方6メートルしか使っていません。
奥行きは18メートルあるので、三分の一です。
下手側から舞台中央にある壁は実は斜めについています。
どうやってみせていけばいいのか悩みました。
この壁があることによって、上手奥(上手から中央に向かって階段がついています)から出てくるとき、どこまで見えたときに話しだすかなど。
ある程度は決めていても、演出家が入ったら止まります。
変更変更で、最後丸一日かかりました。

□シルエットシーンの実演□
せっかくなので、ここで、シルエットのシーンの実演をお見せしたいと思います。
はるみ、広告屋、街の女、G.I.、乞食、ジョオと順番に出てきますが、その中で、街の女のシーンで出てくるシーンです。
本番と同じく、間辺さんにやってもらいます。
「ジョオとおぼしき男性」については、本番はジョオをやっている役者がやっているんですが、特殊メイクを落とすのに時間がかかるので、代わりにアンサンブルで出演していた南さんにやってもらいます。

ここで、実演をしてくれました。
最初に椅子に座っているとき、さっき舞台で見た状態ではない状態で見せてもらいました。
というのも、影の大きさの違いを見せるためです。
最初に演出家にその大きさについて指摘を受けたそうで、その理由は「大きすぎて可憐さがない」とのこと。
それで、より、客席側に寄ることで、女性を小さく見せているそうです。
なので、女性と男性は向き合ってはいるけれど、8センチ離れているそうです。
また、シーンの中で行き違う場面がありますが、そのとき、女性が手前をまっすぐ歩くのに対し、男性は舞台奥側を通ることで、女性の大きさを変えないように工夫しているとのこと。
顔の向きなどもこだわっていて、シルエット同士が向き合うようにみえるようにしているため、実際の舞台上では向き合ってない状態らしいですね。
行き違いの所は実際にやってくれたのですが、南さんが「南が始めてなのに、上手だな」と舞監さんに言われてました。


□役者さんから一言□
舞監さんとはひばりとかはだかの王様で一緒だったそうです。
この作品は今回が始めてとのこと。


☆南さん☆
作品については僕が語るのはおこがましいので、語りません
登場人物の生き様を見て、自分が生きると言うことについて考えさせられました。
感謝しています。

☆間辺さん☆
間辺さんもシルエットの女が初めてらしいです。
他の役者さんは前にも作品に出ているそうですが、彼女は初めて。
最初に「シルエットの女」と言われ、「なんぞや?」と思っていました。
影だけの出演て?と。
影だけで芝居をしなくてはならない。
細かい所を頑張ると際立つことがわかりました。
貴重な経験です。

シルエットの女は今回で3代目です。
4-5が一緒、8-11が一緒です。(92年の公演は?)
今回はダメ出しがなく、「やった!!」と思いました。

□シルエットシーン2回目□(街の女のシルエット:本来は野村さんがやってます)
ここでは、さっきと違うのわかりますか?
シルエットが大きくなっています。
男の想像が膨らんでいるので、女性は大きく映ります。
実際、40センチ奥で芝居をしています。
このとき、男が手前に座っている状態で、代わりに南さんが座っていました。(素敵!!)

それでは、そろそろバックステージをご案内したいと思います。
この舞台では、珍しいんですが、客席からよりも、舞台から見た方が美しいシーンがあるので、今回はせっかくですので、それもご覧に入れたいと思います。
じゃあ、照明さんお願いします。
(客電落ち、天上の星空と、電柱から続く電線が光ります)
男が言う、「神の啓示を受けた」と言うその風景です。
実際はあまりに暗くなってしまうので、少し明るくしますが、ぜひ、舞台から客席をご覧ください。

また、ダンスホールからの音楽も流しますね。

ここから、舞台にあがるのはグループ毎です。
私は2つめのグループでしたので、しばし、待ちですが、その間、カガワさんによる、質問コーナー開始です。
この質問コーナーが非常に楽しく、バックステージの見学が終わった後は自由解散で、と言う話だったのですが、私は結局最後まで聞いてしまいました。
こんな機会そうそうないと思ったので。


★G.I.とジニーの場面で百合の花が飾られていますが、どうやってセットしているのですか★
街の女のシーンが終わってしんみりしているときです。
あれくらいしか、転換がないです。
3人がかりでそーっと置きにいくのですが、過去の公演でガサゴソしてしまったことがあり、「ごめんなさい」っていうことはありました。
今回の公演ではありません。
その百合についてですが、演出家が入るとまた全部やり直しになって、「10分やるから直しておけ」とかありました。
片付けるのは、「自由を我らに」をサックスで演奏しているときです。
この曲が1分間あるのですが、そこでどさくさまぎれにやっちゃいます。

★電線の照明はどうなっているのですか★
光ファイバーです。
通常光ファイバーというのは、先っぽが光るものなのですが、これは、珍しくて、周りが光るタイプです。
しかし、廃盤になってしまったので、今はもう売っていないので、大事にしています。
探せばあるのかもしれませんが。。。
なので、今日ついてないな、と思われたとして、明日になったら直ってる、ということはないです。。。

★舞台の中でサックスを吹いているシーンがありますが、実際に吹いているのですか★
お客様が感じている通りでOKです。

★G.I.とジニーのシーンで、花を並べているとき、スクリーンはどうなっているのですか★
紗幕の後ろにスクリーンがあり、それをあげたりおろしたりしています。

ここで、私のいるグループが呼ばれたので、舞台に上がってきました!
舞台のスタッフの方にお聞きしたのですが、トンネルに精巧な広告なんかが貼ってあるのですが、古いものなんかは、ネットで調べて見つけて来て貼っているそうです。
また、毎回作るのかと思ったのですが、貼ったままばらしているそうです。

舞台の裏にも入ることができました。
上手は先に書いた通り、舞台奥中央上に向かって階段がついていました。
裏にはロープがいっぱいありました。
すごい量で、舞台裏の壁際にぎっしり、という感じでした。
また、袖には白いテープで矢印が貼ってあり、出はけの目印になっているそうです。

舞台の上のオルゴールの上には、男が街の女に渡す詩が書かれた紙がありました。
その後の質問のところで話が出ていましたが、もうお辞めになった元総務のスズキさんという方がペン習字の師範だそうで、その方が書いたそうです。
小道具さんだったかな?スタッフの方と、どんな人材もいるね、なんて話をしたとのことでした。


★今回舞台が張り出していますがどのくらいまで前に張り出すことが可能ですか★
座席を取ろうと思えばいくらでも取ることができます。
ただ、今の先っぽ(一番張り出しているところ)は、2階から見て頭の後ろが見えるぎりぎりの先端の位置です。

★照明はどの段階で決めるのですか★
照明オペレーターのタノさんがお答え。
デザインは吉井澄雄さん。
小さい模型を見ながら、この人にこういう風にあてたい、とイメージを膨らませます。

★バミリのテープは暗転でも見えるのですか★
この舞台では、バミリはほとんどありません。
上手の箱の前(オルゴールの隣の箱)の前にあります。
基本的にこの舞台では覚えてもらっています。
男はともかく、一番長く舞台にいる人でも、14分なので。

★質問の内容を忘れてしまいましたが。。。★
上手の前は本当に水を張っています。
実は舞台の床を外しています。
下にオケピがあるんですが、オケピに掘り下げています。
水は減って来たな、と思ったらバケツで水を足しています。

★街の女の衣装が変わったように思うのですが、それは野村さんにあわせているのですか★
自由劇場に来たときにまず変えました。
昔のはいわゆる「パンパン」というような感じだったのですが。
玲子さんのは、高級娼婦のイメージです。

★よし、この作品をやろうと、上演までに決めてどのくらい時間がかかるのですか★
この作品自体は1951年に書かれた作品です。
ですから、既に本はありました。
ただ、昔に書かれた作品なので、「一貫目太ったね」と言っても今ではあまりわからないので、一貫目はだいたい3.73キロなので、「4キロ太ったね」という風に書き換えているところはあります。
漢字がとても難しいです。
だいたい65分くらいの舞台なので、台本はこのくらい(手で薄さを表現)なんですが、若い人は読むのに2,3日かかってましたね。
原作は大変ですよ、読むのは。
新作の場合は、6ヶ月後にやるぞ、となれば準備期間は6ヶ月ですし、3ヶ月後にやるぞ、となれば3ヶ月しか時間はありません。
その時間が短ければ短いほど、生き地獄です(笑

★脚本が出来上がっているとして、何から順番に決めるのですか★
だいたい1ヶ月前にキャスティングして、稽古開始です。

★バイト募集とかのポスターを細かく作ってる意図は?★
ここは、回答が違ったような気がしますが、、、
小道具さんが沢山作って貼ります。
8割はアウトですね。

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イベントはここまでですね。
どこで話されていたか忘れてしまったのですが、自由劇場の舞台上には隠れミッキーならぬ、隠れブドウが毎公演あるそうです。
私は残念ながら見つけることはできませんでしたが。。。

途中も質疑応答がありましたが、自分がバックステージを見に行っている間は聞くことができていないので、載せることができませんでした。
終演後、集合がかかったのが、8:30頃、最終的に終わったのが9:40だったので、本編位の長さがありましたね。
非常に興味深いイベントでした。
イベントは、作品についてさらに深く理解することができて、とてもいいですね。
また、こういう機会があったらぜひ参加したいな、と思いました。
だいたいの場合、平日マチネ後というのがなかなか行きづらいのですが。。。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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